肥料の三要素 — 窒素・リン酸・カリ

植物の生育に特に多く必要な「肥料の三要素」窒素・リン酸・カリ。それぞれの働きと、欠乏・過剰のサインを整理します。

三要素とは

植物が生育に多く必要とする栄養素のうち、特に不足しやすく施肥の中心となるのが、窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)の三つです。これらを「肥料の三要素」と呼びます。肥料袋に「8-8-8」のように書かれた数字は、この三要素の含有割合を示しています。

窒素(N)— 葉や茎をつくる

窒素は葉や茎の成長を促す成分で、「葉肥(はごえ)」とも呼ばれます。不足すると下葉から黄色くなり、株全体が小さくとどまります。一方で与えすぎると、葉ばかりが茂って実がつかない「つるボケ」や、軟弱徒長による病害虫の被害を招きます。マメ科は根粒菌が窒素を固定するため、窒素は控えめにするのが基本です。

リン酸(P)— 花や実つきを助ける

リン酸は開花・結実や根の発達に関わり、「実肥(みごえ)」「花肥」とも呼ばれます。不足すると花つき・実つきが悪くなり、葉が濃い緑〜紫色を帯びることがあります。リン酸は土壌に固定されて動きにくいため、元肥として作土全体に混ぜ込んでおくことが効果的です。

カリ(K)— 根や株を丈夫にする

カリは根の発達や、暑さ・寒さ・病害への抵抗力を高める働きがあり、「根肥(ねごえ)」とも呼ばれます。イモ類や根菜で特に重要です。不足すると葉の縁が枯れたように褐色になります。

追肥の考え方

三要素のうち、窒素とカリは水に流れやすく効果が長続きしないため、生育の途中で補う「追肥」が重要になります。果菜類では着果が始まって養分消費が増える時期に、葉菜類では結球や肥大に向かう時期に追肥を行うのが基本です。作物と生育段階に合わせて、必要な要素を必要なだけ補うことが、健全な生育とコスト低減の両立につながります。

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