エンバクの栽培Q&A・解説
エンバクはイネ科に分類される緑肥作物です。このページでは、エンバクに関する全10問を、正解と解説つきの一問一答で整理しています。緑肥・被覆作物など、栽培の現場や検定対策で役立つ知識を、読み物として確認できます。
Q1.エンバク(燕麦・オーツ麦)の植物分類として正しいものはどれか?
- マメ科の一年草で根粒菌と共生する作物
- イネ科の一年草で麦類に属する作物
- アブラナ科の越年草でロゼットを作る作物
- タデ科の一年草で生育が極めて速い作物
解説エンバク(燕麦、オーツ麦)はイネ科(麦類)の一年草です。緑肥用品種が線虫対策などに広く利用されています。
Q2.緑肥用エンバクが最も注目される特性はどれか?
- 土壌のセンチュウ(線虫)密度を抑制する効果
- マメ科以上に強い窒素固定能力
- 強い精油で空気中の害虫を殺す効果
- 土壌pHを強アルカリ化して病原菌を殺す効果
解説緑肥用エンバクは「対抗植物」としてセンチュウ(ネコブセンチュウやキタネグサレセンチュウなど)の密度を抑える効果が知られ、線虫対策の緑肥として活用されます。
Q3.エンバクのセンチュウ抑制効果について正しい考え方はどれか?
- どの品種もすべての種類のセンチュウに同等に効く
- 品種によって効果のあるセンチュウの種類が異なる
- 漉き込んだ瞬間にすべてのセンチュウが死滅する
- センチュウを増やして天敵を呼び寄せる仕組みである
解説緑肥用エンバクは品種ごとに対象とするセンチュウ(ネコブ用・キタネグサレ用など)が異なります。圃場で問題となる種類に合わせて品種を選ぶことが重要です。
Q4.イネ科であるエンバクを緑肥として漉き込んだ場合の養分面の特徴はどれか?
- 根粒菌と共生して大量の窒素を固定する
- 漉き込んでも土壌の窒素は一切変化しない
- C/N比が極端に低く分解後すぐ窒素過剰になる
- C/N比が高く、分解時に一時的な窒素飢餓を招きやすい
解説エンバクはイネ科でC/N比が高いため、漉き込むと分解時に微生物が土壌窒素を消費し、後作初期に窒素飢餓が起こりやすくなります。
Q5.エンバクの作付け時期に関する説明として正しいものはどれか?
- 品種により春播き・秋播きのいずれも可能なものがある
- 真夏の高温期にしか発芽できない
- 厳寒期にのみ播種できる
- 一年中いつ播いても生育に違いはない
解説エンバクは品種によって春播き・秋播きのいずれにも対応できるものがあり、作付け体系の空き期間に合わせて利用しやすい緑肥です。
Q6.エンバクを被覆作物として用いる主な効果はどれか?
- 地表被覆による雑草抑制と土壌侵食の防止
- 果実の糖度を直接2倍に高める効果
- 土壌を強アルカリ化して殺菌する効果
- 地温を真夏でも常時10℃以下に保つ効果
解説エンバクは旺盛に繁茂して地表を覆うため、雑草抑制や雨滴による土壌侵食の防止、有機物補給に効果があります。
Q7.エンバクに窒素固定能力があるかについて正しい説明はどれか?
- マメ科と同程度の窒素固定能力をもつ
- イネ科のため窒素固定能力はもたない
- 葉から窒素ガスを直接固定する能力をもつ
- 夜間にのみ窒素を固定する能力をもつ
解説エンバクはイネ科であり根粒菌と共生しないため、窒素固定能力はありません。主な効果は線虫抑制・有機物補給・土壌被覆です。
Q8.エンバクの線虫抑制を活かす作付け上の工夫として適切なのはどれか?
- センチュウ被害が問題の作物の前作にエンバクを入れる
- センチュウが最も増える盛夏にだけ放置して枯らす
- エンバクを収穫して持ち出し根を残さないようにする
- 同じセンチュウに弱い作物の後作に必ず連作する
解説センチュウ被害が出やすい作物の前作にエンバクを栽培・漉き込むことで、土壌中のセンチュウ密度を下げ、後作の被害軽減につなげられます。
Q9.エンバクを漉き込んでから後作の作付けまで期間を置く主な理由はどれか?
- C/N比が高く、分解と窒素飢餓の解消に時間がかかるため
- 種子が完全に発芽するまで待つ必要があるため
- 地温が60℃を超えて危険になるのを避けるため
- 土壌が酸性化するのを中和する時間が必要なため
解説イネ科でC/N比が高いエンバクは分解に時間がかかり窒素飢餓も起こるため、漉き込み後しばらく(目安2〜4週間)期間を置いてから作付けします。
Q10.緑肥用エンバクと食用オーツ麦の関係として正しいものはどれか?
- 両者は全く別の科に属する無関係な植物である
- 同じエンバクの仲間だが、緑肥用は線虫抑制などに向く品種が使われる
- 緑肥用は遺伝子組換え専用で食用とは別の作物である
- 緑肥用エンバクは有毒で食用には一切利用できない別種である
解説緑肥用エンバクも食用オーツ麦も同じエンバクの仲間ですが、緑肥用は線虫抑制やバイオマス確保など緑肥目的に適した品種が選抜・利用されています。